子どもの本の歴史にふれるおさんぽ。

朝いちばんの松濤美術館から、今日のおさんぽスタート。
『コドモノクニ』でも知られる名童画家の作品の数々に、ため息がこぼれました。
美しさ、モダンさ、いたずらっぽさ、緻密さ、大胆さ……ああ、ことばが足りません。


その後、上野の国際子ども図書館へ。
「絵本の黄金時代 1920〜1930年代 子どもたちに託された伝言」展をじっくりと
見てきました。
今日の子どもの本界を支えてきた作家、編集者の作品にふれ、年月がたっても色褪せる
ことのない、子どもの本の魅力と底力に感銘を受けました。
昨年9月〜展示は開始しましたが、なぜか今年、しかも今日という日に出会ってよかった
と思える作品の数々でした。
なんていうか…この作品に出会う準備が、ほんの数ヶ月のうちにできたような気がしたのです。

国際子ども図書館の、私のいちばん好きな場所から見上げた窓と空。
この窓から、翼をつけたたくさんの物語が、自由に羽ばたくような気がするのです。
大きな窓がある図書館が、やっぱり好きです。


胸いっぱいになった午後は、谷中をぐるり。
千駄木の駅から電車で帰ると決めただけの、帰り道ぶらぶらおさんぽをしてみました。


かわいい雑貨屋さん、ミニギャラリー、行列の出来ている和菓子屋さん、お寺、
風情のある商店街、ここの景色はとても新鮮で、いい空気をまたおなかいっぱいに。


一軒、ぽつりと佇む雑貨屋さんがとても気に入りました。

フレーゲライヒト。
紙と布の手触りのあったかさが感じられる文房具は、店主の手づくりがほとんど。
文房具たちがうれしそうでした。
そのうれしそうな紙、テープ、りぼんなどを、うちに持ち帰りました。


今日はうちに持って帰ったものがたくさん。
そのほとんどが目には見えない、とても大切なものでした。
小さな文房具を使うとき、今日見た作品や風景がふわっと思い出されるかもしれない
と思うと、楽しい気持ちになります。