今夜のビールの効き目!

ずっとお会いしたかった、絵本作家のせなけいこさん。
切り絵に貼り絵、遠くから見ても「あっ、せなさんの絵本だ」と分かる
なんてものすごいことだと思うのです。
うちでは、おばけかるたに、『ねないこだれだ』のシリーズ、そして
『はんしろう』シリーズが大人気。
保育園でも、『おばけのてんぷら』や紙芝居でおなじみなので、あちこち
でせなさんに触れてきたのです。


『メロウ』刊行記念のミニトークとサイン会でしたが、ミニトークはあらかじめ
募集していた質問に答えていただきました。


いろいろなお話をうかがいましたが、印象的だったのは、
「自分と子どものまわりの食卓でお話ができるのよ」
という一言。


そう、せなさんのお話には、おうちでのワンシーンがたくさん出てくるのです。
台所と台所の道具たち。食卓。電話。玄関。それから、それから…。
暮らしの中からお話が生まれる、というのがよくわかります。
だから、誰にでも身近で親しみやすいのかもしれません。


もちろん、貼り絵に使われる紙も身近なところから…。
折り紙、千代紙のほかに、お菓子の包み紙やふすま、税務署の封筒まで!


集まってくださったお客さまの、とっても幸せそうな表情がいつまでも
忘れられません。


さて、「今夜のビールの効き目!」とはこの一枚。

せなさんは、昔、コピーライターでもありました。



この写真は、宝物になりそうです。

ヒルズおはなし会の報告!

5月12日(木)に行ったヒルズでのおはなし会。
ひさびさの、おはなしPOT・せっきーの登場もあってそわそわしていた私です。


思い起こせば、よちよち歩きだったゆいちゃんがもうおしゃべり?
おめめパチパチで静かにじーっと聞いていてくれたみゆちゃんに
妹ができておねえちゃんに!
かんたくんのところには、赤ちゃんやってきたかなー。


1ヶ月に一度、みなさんのお顔を見るたびに、子どもたちの成長と
ともに色々なシーンが蘇って、ひとり熱くなっているのでした。


さて、今月はこんなプログラムでした。


 ♪いっぴきのねずみさんがー
 『いもむしごーろごろ』(福音館書店
 『にんじん』(福音館書店
 『バナナです』(文化出版局
 ♪くいしんぼうのゴリラがバナナをみつけたー
 『なにになろうかな』(福音館書店
 『くずかごおばけ』(童心社

 ♪さかながはねてー
 『でてこいミルク!』(福音館書店


たっくさん歌って読んだのに、「もういっさつ聞く?」の声に「はーい!」
の元気な声。


おまけは『きょうのおべんとうなんだろな』(福音館書店

なんだか今日はおいしいものいっぱい!なおはなし会でした。

たんじょうびのうた。


5月は、児童書担当のKさんもわたしも、たんじょうびがあってうきうき。
Kさんには、今いちばん欲しがっていた絵本をプレゼントしました。
『みにくいおひめさま』(瑞雲舎

これを読むと、雨ふりの日に、おいしい焼きたてのマフィンが食べたくなるのです。
おいしくてニッコリすると、あの王女さまを思い出すのです。
くいしんぼうのKさんに、ぴったり!


「えほんぽけっと5月号」で、私たちのおたんじょうびおしゃべりを
掲載しています。
ぜひ、ご覧ください。


つい先日、少し早いバースデープレゼントを三太さんよりいただきました。
いわさきちひろさんの絵が、江國香織さんのひらがなの詩に寄り添います。
『パンプルムース』は、いま、ほんとうに読みたかった詩集でした。

 あなたにもおばあちゃんがいる?
 よのなかには たくさんおばあちゃんがいるものね
 わたしにもおばあちゃんがいて
 かのじょはすみれのはなににていたわ
 よのなかのおばあちゃんは みんなすみれのはなににているのかしら
 あなたのおばあちゃんはどう?


わたしの愛するおばあちゃんは、もともと小学校の先生でした。
子どものころから、美しく背筋ののびたサツ子先生の話を聞くのがすきでした。
その話を聞くたびに、すみれの花がぴったりだと思っていたので、この詩には
とても驚きました。
少なくとも、わたしのおばあちゃんはすみれの花ににていると思います。


そんなおばあちゃんが、「誕生日は、まわりの人にありがとうをいう日」と
教えてくれたことがあります。


さえとはるたろう、きっと保育園で習ってきたのでしょうか、
♪たんじょうびってなんのひ〜 かんしゃするひ〜
と歌っています。


5月はたんじょう月で、ありがとうをいつもよりもたくさんいう月と
決めています。

母の日のおはなし会

5月の第2日曜日は、母の日です。
本店では、森本千絵さん主宰goen゜さんにご協力いただいた、母の日フェアを
開催中していました。

「この絵本を手にとると、お母さんの姿が思い出される」というような絵本を
数冊選んで、素敵なディスプレイとあったかいPOPとともに置いていました。


たとえば『はじめてのおつかい』(福音館書店)。
 汗といっしょにギュッと握りしめた、手のひらのお金の感触、
 ドキドキしたおつかいの後に見えたお母さんの顔、
 なんとなく自分にもあったような、安心感を思い起こします。


たとえば『あかいはなさいた』(岩波書店)。
 母の日といえばカーネーション
 でも、寒椿も百日草もチューリップも、美しい赤い花。
 カーネーション代わりに、または一緒に贈ったら素敵かな、と選びました。


まだまだいっぱい。
『ジェインのもうふ』(偕成社)、『キスなんてだいきらい』(文化出版局)などなど。
食卓をイメージしたテーブルに並んだ絵本に、いつも母の姿が重なり、なんとも
嬉しくくすぐったい気持ちになっていました。


私は…
2人のおかあさんには、違う花を贈りました。
きれいな紫の牡丹。それからベタですがピンク色のカーネーション
2人の喜んだ顔は、お花のようでした。


さて、そんな母の日、こんな絵本を読みました。


『きゅうりさんととまとさんとたまごさん』(童心社
『わたしのワンピース』(こぐま社)
『ちいさなはこ』(福音館書店
 ♪あーはあかんべおばけ
『くいしんぼうさぎ』(ポプラ社
 ♪くいしんぼうのうさぎがバナナをたべた
『おかあさんどーこ』(アスラン書房)
 ♪おかあさん、なーに

久しぶりに子どもたちが戻ってきてくれて、お母さんのお話もしながら
和やかなおはなし会になりました。

おはなし会で読んだ母の日の絵本は、これ。
みんな、みんな、おかあさんを探す姿がとってもほほえましいのです。

あかちゃんおはなし会

いつも来てくれているお友だち、どうしているかな…と思っています。
あかちゃんを連れての外出は、まだまだなかなか大変なときですから、
絵本を用意して、気長に待っていたいと思います。


今日は、新しいお友だちが来てくれました。
1歳11ヶ月のりょうたくんは、「らいげつ、5さい」と
しっかりと言えました!すごい!


今日、楽しく読んだ絵本です。
 『くつくつあるけ』(福音館書店
 『おにまるのヘリコプター』(ブッキング)
 『パンツのはきかた』(福音館書店)の歌
 『うさこちゃんとどうぶつえん』(福音館書店
 ♪ちょちちょちあわわ
 ♪パンダうさぎコアラ


『おにまるのヘリコプター』は、先日お亡くなりになった岸田衿子さんの絵本。
たしかにおにまるは、あれもこれも勝手にとってしまうところはいけませんが、
本当は家族や友だちがほしかったのかな…と思います。


もしかして、どろぼう? とか人さらい? とか、お母さん方が読んでいて
不安になってしまうこともあるようですが、私はそれでいいと思うのです。
それは、主人公がおにだから、とかファンタジーの世界だから、どろぼうや
人さらい(と読むかは個人差があるかもしれませんが)がよいと言っている
のではありませんよ。


お母さんが感じた「?」や、「!」という終わり方に疑問を持ったなら、
子どもたちと話し合ったり、子どもたちに教えてあげればよいと思うのです。
「勝手に持っていって、自分のものにしてはいけないよね。かして、って
いったら、いいよっていってもらえるかもしれないよね」…など、など。


でもこの絵本、子どもたちはじーーーーっと見て、わっと笑ってくれたり、
驚いた表情を見せてくれるから、私は大好きです。


今日は、
「男の子ってかわいいですよねー、どうしてこんなにかわいいのでしょ」
とママトークしてしまいました。
もちろん、女の子はかわいいです。
でも、男の子は…異性だからでしょうかね、またかわいさが違うのです。
男の子にとって、ママは初恋の相手ですからね!
(女の子にとっては、パパが初恋の相手なんです)


絵本を読むだけでなく、いろいろなお話をしましょう。
第4水曜日の11時、いつもいつも、絵本を抱えて待っていますよ。

tupera tuperaとハチャメチャらくがきワークショップ


震災後、何名かのおかあさんとお話をしました。
 なかなか外出する気持ちにもなれなくて…。
 ニュースをつけていると、子どもが消すんです。
 なかなか寝つけないようで…。
 でも、とてもあそびたがってる。
 というか、色々なかたちでストレスを感じているようなんです!
と。


私も気づいていました。
そして、思い切って、小さなお子さまを持つtupera tuperaさんに声をかけてみました。


「もし、よろしかったら、子どもたちといっしょにおえかきしてくれませんか?」


快く応じていただき、決まったのがこのイベントです。
 「tupera tuperaとハチャメチャ らくがき ワークショップ」
亀山さんが電話口で名づけてくださいました。


イベント当日は、あいにくの雨模様…というか嵐のような日だったのに、
25人の子どもたちが元気いっぱいやってきました。


まっしろい、大きな大きな紙。
どんなふうになるのか、どきどき。


子どもたちは、クレヨン・色えんぴつ、サインペン…の中から、まず好きな
1本をえらび、


紙の上を、線のおさんぽ。


そこから先は、もう思いっきり、ぐりぐり、ぐるぐる、わぁーーっと
好きなものを、好きな画材で、好きなように描いて、


ヒト型までとってしまいました。


子どもも大人も、わいわい。
途中泣き出してしまった子も、気をとりなおして、何度もおえかき。
笑い声、泣き声、おしゃべり、
きゅきゅっとマジックの音、さくさく紙を切る音、カリカリ色えんぴつの音。
いろいろな音が聞こえてきました。


「震災後なかなか外出できずにいましたが、来てよかったです。」
そういってもらえて、心から嬉しく思いました。
なにより子どもたちの目の力づよさを間近で見ることができて、大きな力を
もらった気がします。


子どもたちの生きるパワーみたいなものを、感じました。


tupera tuperaさん、本当にありがとうございました。
なにもなかった白い紙に、豊かな色があふれ、みんなで作った新しい物語
が生まれました。

日比谷線のタビ。

行きたい展覧会、行きたいお店、いつどうやって行こう…って思って
いたら、案外すんなり、答えは「日比谷線」にありました。


まずは、

メイドインロシア -ロシアの古い雑貨と絵本-
日比谷線小伝馬町駅から歩いて5分くらいのところにある
チェドックザッカストア・ギャラリーにて。
大好きな、バスネツォフの絵本がたくさんあって、クッキーの文字の
ようなおいしそうなタイトル文字と、あたたかい動物の絵に、いつのまにか
にやーっとしている自分に気づきました。


ちょっと駅のほうに戻って、平澤朋子さんが出展されているグループ展
「PORRAIT」へ。
thorntree galleryという、こじんまりした場所でした。
thorntreeという響きが耳から離れなくて、調べていたら
 「アフリカに自生する、トゲのある種類のアカシア」
と教えてもらいました。


そして、
ナイロビのスタンレー・ホテル内にあるカフェでは、その木のトゲに伝言を刺して、
連絡を取り合ったとか。
人が集い、つながりを広げるその樹木のようにありたいという意味を込めて
名付けられたギャラリーだそうです。


すてき。


アカシアの木は、先日のいせひでこ展で見た絵の中にも、大きな存在感として
私の心に根づいてしまった木。
またアカシア。何かの縁を感じます。


平澤さんの絵は、タイトルがとってもよくて、ほーっといつまでも見てしまいました。
私自身と、最愛のおばあちゃんの姿が重なって、ちょっと涙が出そうになりました。


続いて、、、小伝馬町から終点・中目黒へ。



ABCでも大変お世話になっている、tupera tuperaさんの展覧会。
中目黒のショップ&ギャラリー MIGRATORY にて。


木を使った立体作品は、いつもの色とりどり&愉快な生き物たちが、どーん
と飛び出してきたようで、とっても元気が出ました。
いつも玄関口で会いたい!と思うような作品の数々でした。


短い日比谷線のタビはおわり。
次はなに線のタビをしてみようかな。